[レポート] オペレーションの卓越性を推進: F1 の AI を活用したレース当日の変革 [Driving operational excellence: F1’s AI-fueled race-day transformation] に参加しました #INO107 #AWSreInvent

[レポート] オペレーションの卓越性を推進: F1 の AI を活用したレース当日の変革 [Driving operational excellence: F1’s AI-fueled race-day transformation] に参加しました #INO107 #AWSreInvent

Clock Icon2024.12.05

こんにちは、コンサル部@大阪オフィスのTodaです。

今日は「オペレーションの卓越性を推進: F1 の AI を活用したレース当日の変革」というセッションに参加しましたので内容についてレポートします。
当セッションはTodaの方がF1が好きで興味があったため参加をしました、参加をしている他国の人とも話をしましたが同じような理由の方が多いようでした。

公式セッション紹介(日本語訳)

・Session Title
INO107 | Driving operational excellence: F1’s AI-fueled race-day transformation

・Session Details
Discover how Formula 1 (F1) revolutionized storytelling and race-day operations through AWS powered innovation. Hear from F1 leadership on fostering a culture of innovation and using new mechanisms and governance models to accelerate product development. Explore F1’s generative AI solutions like Track Pulse, which identifies high-impact stories in real time with rich insights, and the AI-based assistant that streamlines issue resolution during races. Gain insights into F1’s transformation journey and best practices for enabling continual innovation and experimentation.

・セッションタイトル
INO107 | オペレーションの卓越性を推進: F1 の AI を活用したレース当日の変革

・詳細
AWS を活用したイノベーションを通じて、F1 (フォーミュラ 1) がストーリーテリングとレース当日の運営に革命を起こした方法をご覧ください。イノベーションの文化を育み、新しいメカニズムとガバナンスモデルを使用して製品開発を加速させる方法について、F1 のリーダーからお話を伺います。影響力の大きいストーリーを豊富なインサイトでリアルタイムに特定する Track Pulse や、レース中の問題解決を効率化する AI ベースのアシスタントなど、F1 の生成 AI ソリューションについてご覧ください。F1 の変革の道のりと、継続的なイノベーションと実験を可能にするベストプラクティスについて洞察を得てください。

セッションの概要

このセッションでは、AWSとF1が共同で取り組んだイノベーションのプロセス、実験文化の構築、そしてそれを支えるAWSの技術的ソリューションについて説明します。
特に、F1の運営効率化やファン体験の向上を目指した具体的な事例が取り上げられます。

セッションの説明・レポート

当セッションではGaurav Kaila氏 (Amazonプロトタイピング地域マネージャー)とavid King氏 (F1 デジタルテクノロジー責任者), Olga Miloserdova氏 (AWSイノベーションリード) 3名でのセッションになっています。

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アジェンダの内容は下記になっており、F1とAWSのパートナーシップ締結からF1とAWSそれぞれの役割についてや、仮説を検証しながら進むアプローチについての内容になっています。

  • イノベーションの課題と基盤構築
  • F1の運営とAWSの役割
  • F1のイノベーションの旅
  • F1のITインフラ

イノベーションの課題と基盤構築

当項目では失敗を受け入れる文化の構築とチームへの権限委譲、実験の速度向上に関して説明がされました。
「イノベーションを一回限りのイベントではなく継続的なプロセスにするには何が必要ですか?」というフレーズから始まり、2018年AWSとF1の初めての連携がおこなわれ、基盤準備などを進めていった。
2022年の契約更新のタイミングでは以下の2点の目標を掲げた。

  • イノベーションとデジタル変革の新しい時代をスポーツ全体にもたらしたい
  • 規模の大小を問わず他の組織が統合できる継続的なイノベーションと実験の青写真を作成したい

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目標を達成するにあたり中核的な優先事項を一致する事が大切ということで下記を設定、失敗するたびに新たな知識が得られ、新たな洞察が得られ、次のブレークスルーを得ることが出来る。
この学習サイクルが止まらないように保障する必要があり、コストが発生する。

  • 失敗を受け入れる
  • 両組織全体で創造性とスピードを上げるために権限を持たせる
  • 実験速度を上げる

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また、悪いアイディアが発明されるのを防ぐ仕組みとチームが効果的かつ効率的に行動できるシステムも必要ということで意思決定をおこなう小規模で敏捷なチームを作り、当チームが中心となり取り組みをする解説がされました。

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F1のイノベーションの旅

当項目からはKing氏によるF1のイノベーションの旅に関して過去の経緯などの説明がありました。
その中で F1のイノベーションを進めるにあたりピート氏への敬意から話が始まっています。

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続いて、F1は2024年2024年には24レースのシーズンがあり、15億人が何らかのF1コンテンツを視聴されていることの説明がありました。
アメリカ大陸では、今年は北米で 6 つのレースが予定されており、その後メキシコに突入しますが、技術的にはまだ北米とブラジルになります。
600万人の人々が集まり、私たちのコンテンツを楽しみ、レースを楽しみました。

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続いてF1の活動、使命、課題についてそれぞれの項目についての解説がありました。

  • 使命
    • 世界的な壮観
    • 包摂性と持続可能性
    • 最先端のテクノロジー
  • 課題
    • 人員的なリソース(600-700)
    • 高い精度の要求
    • 複雑なデータシステム
    • LIVE中継業務
    • 多様な労働環境

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続いて映像が始まりF1の中で使われている仕組みと実際のAWSを利用した実験的な試みに関してMiloserdova氏による解説がされました。
「革新が産業を進化させる」というフレーズと共に伝統的なイノベーションと実験的なイノベーションについて説明されて、小さなステップ、検証、試行錯誤による実践を繰り返すことでゴールにち近づける話になります。

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当説明の中では重要なイノベーションを実行するための方法論やフレームワークの欠如により、70% の企業が変革に失敗するという話とピーター・F・ドラッカーの一文に関する解説がされました。

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F1のITインフラ

当項目ではF1で利用しているITインフラに関して解説がありました。
F1は各車体のパラメーターや映像などを全て収集してF1チームへの提供・ライブ参加者(観戦者)に情報提供されるようになっておます。
F1チーム側では独自のプロセスで異なるアプリケーションスタックを運用・管理をしておりそれらをAWSのインフラが支えています。
その中で下記3項目が重要だと話がありました。

・Traveling infrastructure
F1の競技は世界中で開催されます。
ITインフラを含む環境を移動する必要がありメインの処理をクラウドでおこない、残りの部分はレース会場のテクニカルセンターや各チームのトレーラーなどで処理されます。

・Latency, latency, latency
F1は平均速度230キロ、最高速400キロで走る競技になります。
高速環境では普段は気がつかないようなレイテンシーも影響が出るとのことでよりアクションに合わせたデータ転送(リアルタイム)が求められます。

・Many teams, many disciplines
F1に参加するチームはそれぞれ独自のプロセス・アプリケーションスタックの運用・管理をしています。
それらに対応出来る環境が求められます。

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また、上記を達成する中で発生する課題に早く気づき、解決を効率化する仕組みとしてチャットボットを利用した情報収集に関しても解説がありました。
当内容は実際のシステムデモ画面を見ながらの説明となっています。

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仕組みにより課題に挙がっていた部分の早期解決やデータの統合なの問題も処理出来ているという内容になります。

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最後に行動喚起(Call to action)として変革的実験の3点の柱について解説がありました。

・アイデア創出とスコープ設定
ビジネス上の課題を特定し、問題を定義し、成功基準を確立します。

・実験
試行錯誤しながら構築し、反復学習を取り入れ、迅速に失敗し、俊敏な意思決定をおこいます。

・発見のスケーリング
人々に力を与え、結果を共有し、文化を変革します。

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上記にてセッションは終了をしています。

補助資料

■ Innovation at Amazon
https://www.aboutamazon.com/news/innovation-at-amazon

■ Learn haw Formula1 Innovation with AWS
https://aws.amazon.com/jp/sports/f1/

まとめ

AWSとF1のパートナーシップは、継続的なイノベーションと実験文化を通じて、スポーツ運営とファン体験を向上させています。
TrackPulseやRCAツールなどの技術的ソリューションにより、運営効率が向上し、データ駆動型の意思決定が可能になりました。
この取り組みは、他の組織にも応用可能な形となっており、AWSのリソースを活用いただくことで実現が可能になっています。

さいごに

今回クラスメソッドからは 100名を超えるメンバーで参加をしております。
既にブログで出ています通り、参加メンバーはみんなクラニャンのジャケットを来て参加をしております。
現地に参加をされている方はぜひ、メンバーにお声がけを頂けたらと思います。

また、re:Invent終了後は参加メンバーにて各拠点毎にAWS re:Invent ふりかえり勉強会「re:Growth 2024」も各オフィスで開催を予定しております。
現地の様子を聞いてみたい方もぜひご参加頂けたらと思います。

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